それは世界最高峰のコースに与えられた名前
このコースで最も早いということは世界で最も速いマシンであるということの証明である
今回はグランツーリスモ5においてパフォーマンスポイントが500の全45車でタイムアタックを実施
その計測データと私の感想を公開する
計測データ
PP500タイムアタック計測データ(Excel形式)
Excel2007以上であれば開くことができるはずだ
一番右の参考タイムはタイムアタックの時以外でのタイムである
各車の感想
トヨタ86GT
安定して走れる。チューンにより8000rpmまで簡単に回るので高速区間でも伸びがいい。気を抜くとアンダーステアに悩まされるがさほど問題にならない。そもそもアンダーでるのはブレーキ遅すぎるから。
チューニングの限界はこのあたりかも。これ以上のチューニングはGT5では車のバランスを壊してしまうだろう。
エアロを最大にしたが少し緩めてもいいかもしれない。
アルテッツァRS200
フルチューンでやっとこさPP500到達。セダンタイプのボディのためか86のような安定した走りはまず無理。
3S-GTEはフルチューンで9400rpmまで回る化け物に生まれ変わるがシャシーがそれに追いついてない。ミスを許容する範囲が少ない。重心高が高めなのも問題。
固定式スポーツキットだがかなり緩めのセッティングのため車高調キットなどで固める必要がある。セッティングの数値を見てみたがトヨタらしい味付けが無かったのに驚いた。フロントもリアも同じくらいの数値だった。
高回転ターボなのでターボラグが気になる。PP450なら第一線で使えるがPP500で使うことはやめておいたほうが無難かもしれない。まだまだセッティングを煮詰める必要もある。
エンジン性能はPP500レベルとしてはかなりいい方なのでセッティングでシャシー性能をカバーできれば使える。
シロッコR
ここまで外観から予想がつかない走りをする車も珍しい。53:47と86GTと同じ前後重量配分、同じくらいの馬力、同じくらいの車重だがFFとFRという駆動方式の違いがタイム差につながったと思う。
流石にPP500でFF車はホイルスピンが避けられないし無駄なアンダーも多くなる。しかしそれを許容するシャシー性能をシロッコは持っていると思う。もう一度走れば86GTのタイムを確実に超えられる確信がある。
固定式スポーツキットでもかなり固目なセッティングがされている。それでも確実に路面をとらえ軽快にクイックに走ってくれる。
普通に使える車だと思うがFRやMRのほうが勝ちやすいとは思う。
ランサーエボリューションⅣ GSR
日本の4WD車の代表格。AYCは外してLSDに変更。トランスミッションもフルカスタマイズで300km/h程度に設定した。
タイムはアルテッツァと同じ程度と振るわなかった。だがアルテッツァと違いコントロールアウトしそうになる限界ギリギリの状態になったことはなかった。アンダーは出ていたが終始安定していて走りやすい。
注意点として低中回転型のエンジンだからチューンで高回転化しても高回転のトルクはかなり細い。ATだとシフトアップしてくれなかったりする。
特に高速区間は注意しないとシロッコにも置いて行かれるほど。
トルクは太く車重も軽い、そして何より4WDの恩恵がある。扱いが難しいというわけではないので安定して走りたいというのならおすすめ。
ⅦやⅩを使わずⅣにしたのは単純に好きだから。おそらくⅦのほうが早いだろう。
インプレッサ セダン WRX STI スペックC タイプRA
ランエボは古い奴なのにインプレッサを比較的新しいものを選ぶとインプを贔屓しているって怒られそうだがそんなことはない。単純に好きだから。まあインプレッサはあまり好きになれない。いやスバルの考え方に共感できない。
まず思ったのが低中回転に特化しているってこと。トルクカーブはレッドゾーン手前でスコーンと落ちている。前半の高速区間ではシフトアップしてくれなくて220km/hくらいまでしか出なかった。
ランエボと同じように安定していて走りやすいけどやっぱり少し重い。40kgの差はでかい。
4WDでラリーを走ること前提で作っているって感じ。
M3 クーペ
言わずと知れたBWMのクーペ。最上級のMシリーズである。1475kg 402psと聞くと誰もが直線だけでコーナーが苦手だと想像するだろうが、出したタイムはなんと7’25.512という86GTを3秒も上回るタイムだ。
重さはほとんど感じない。9000rpmまで回るエンジンはその巨体を引っ張るには十分すぎるし、そのパワーを抑え込むシャシー性能も非常に高く安定している。オーバーステアになることはなく、アンダーステアもほとんど発生しなかった。
50:50と重量配分は最適。今回はノーマルトランスミッションを装着したがクロスミッションを使えばさらにタイムは縮まると思われる。
135iクーペ
M3よりも軽い1270kgを武器に張り合えるかと思ったがそうはいかなかった。やはりシャシー相応のエンジンというのが大事なようだ。
ドイツ車はチューンの必要が無いとよく聞くがまさにその通り。シャシー性能に合わせてエンジンを設定している。135iレベルだとチューンしなくてもいいではなく、チューンに耐えられないが正解か。
戦えないレベルと言うわけでもないが、こいつを使うのなら他の車を探したほうがいい。
エスプリV8
ロータスのフラッグシップMRスポーツカー。タイムは7分27秒とかなり早い。途中でミスをしているためあと2~3秒は早くなる。
速くて安定しているけど限界を超えると一気に不安定になるのがMRの怖いところ。今回のテスト走行でも車体が浮き上がってひやりとさせられた。
今の最新MRと比べると劣る部分もあるがまだまだ現役。10年経ってもロータスの技術力の素晴らしさを実感させてくれる。
NSX
日本が誇るMRスポーツと言えばこいつで間違いないだろう。とにかくエンジン、シャシー共にすごい。エスプリは高回転で少し鈍ったがこいつはキッチリと回る。ぐいぐいと引っ張っていくから加速もいいし最高速の伸びもいい。
シャシーはエスプリよりもリアが出やすい感じだが、暴れるという印象はなく終始安定していた。フロントが赤熱してもアンダーステアにならないのには驚いた。シャシーがよくできている証拠だ。
フロントがスッとインに張り付いてくれるのが気持ちいい。変に抗ったりしない。
最後の直線では登り区間に入ってもまだ引っ張ってくれた。300km/hの壁を超えるんじゃないかと思ったが流石に無理だった。
安定してはいるがラフな操作をするとMRの性がそのまま出る。アクセル操作は慎重に。
PP500では最強クラスに入る車だ。勝ちやすい車ともいう。使うかどうかは個々人の判断だがよく思わない人もいるというのを覚えておこう。
NSX TypeR
先代NSXが最後までRの名を与えられなかった理由がよくわかる。先代NSXは本当によくできていて素晴らしい車だったんだけど、この2代目は先代よりも100倍以上いい車だった。GT5のニュル北のランキングボードにはフォーミュラやGT500マシンがいるんだけど、その最下位の10番目にPP450のMR-S Sエディションが鎮座している。7分23秒というPP450スリックタイヤとしては最強クラスのラップタイム。PP500テスト走行で先代NSXはそれを超えられなかったのに、この2代目はあっさりと追い越して5秒のタイム差をつけてしまった。
ちなみに9番目にはR34スカイラインGT-Rが7分16秒の記録で鎮座している。まあこのタイムはスリックタイヤ履かせてなんだけどね。
本当にすごい。先代はリアが少し暴れる感覚があったけどこいつは全くと言っていいほど暴れない。かといっておとなしいということでもない。エンジン、シャシー共に150点。
これはRだわ。このRに乗ったら他のRに乗れなくなってしまう。全ての基準がこいつになる。ただ軽い車ってだけじゃない、ただエンジンがいいって車じゃない。ホンダって本当に車づくりをわかっているなと。
MR-S Sエディション
次はトヨタが作ったMR。初期状態でPPが400を下回る車なのでPP498までしかチューンできなかった。
タイムは7分33秒だが途中でコースオフしていたりしたのであと3秒は縮まる。
結論としてはPP450なら使う、PP500なら無理。完全にチューニングの限界を超えている。シャシー性能は高いほうなので結構安定してくれるがエリーゼレベルのホイールベースの短さが足を引っ張る。高出力エンジンつかうならホイールベースはある程度長いほうがいい。
PP450ならトップクラスの性能なのでお試しあれ。注意点は絶対にターボを後付しないこと。こいつはN/A専用。
MR2 Gリミテッド
こいつならNSX TypeRに勝てると断言できる。NSXに対して劣っている部分をピーキーになることを許すことで追いついている車。
トレッドが狭くてコーナー弱いならホイールベース短くしてしまえとか。
かなりピーキーだが、もしミスなく走りきることができればNSXと互角の勝負ができる。
とにかくラフなアクセル操作は厳禁。ブレーキも慎重に。舵角は最小限にとどめる。とにかくドライバーのレベルが如実に表れる。
連続コーナーに要注意。ブレーキで荷重をコントロールしながらアクセルの微妙な開き具合を調整して抜けていこう。
扱うにはかなりの技術が必要だが、こいつを乗りこなしているというだけで周りからは一目置かれる存在になるだろう。
エリーゼ111R
イギリスが誇るライトウェイトスポーツカー。その車重はなんと860kg、今回は800kgに軽量化した。
ホイールベースの短さと軽量さを利用した走りは素晴らしい。タイトコーナーでも一発でインに張り付いてくれる。
空力の良さと軽さでエンジンのトルクの細さは気にならない。
だがホイールベースの短さと40:60の後輪荷重は一度滑り出すと本気で止まらないので注意。また軽すぎるので少し高めの縁石にタイヤがぶつかっただけでも簡単にフロントが向きを変える。一度フロントが浮くと戻るのに少しタイムラグがあるので要注意。
ZZ-S
パラメータを全て軽さに割り振って出来上がった車。軽すぎてPP500じゃトルク細くなりすぎて無理があった。速度が伸びずタイムも落ちてしまった。
重量配分は50:50と理想的で走りも安定しているが、ギアのつながりが少し悪い。特に2速→3速はイライラする。
3400S
ポルシェのチューニングメーカー、ルーフの1台。タイムはMR2と1秒差、NSXと4秒差とかなり速い。
エアロパーツが付かないこと以外は問題なし。MRだが荷重配分がフロント寄りなので上り坂でもアンダーになりにくい。
本当にMRなのか疑ってしまうような感覚。こいつ4WDとかじゃないのか?
エヴォーラ
エリーゼの上位車種と位置付けられたエスプリの後継車種。安定していてなかなかの乗り味だがたまに跳ねたりする。特にリアがひょいっと浮いたりして危なっかしい。セッティング見たら案の定結構固めてある。暴れ牛でもここまで固めてないぞ。
39:61というとんでもない後輪荷重の持ち主。リアにデフォルトでキャンバーついてます。
流石ロータスと言ったところ。シャシーもよくできてるしエンジンもいい。タイムもなかなかのもの。
512BB
結論;悪いことは言わない、やめておけ。タイムを出すのに一苦労だった。3回も走った。
とにかく常時不安定。MR2よりもシビアで繊細な操作が要求される。1回目は突然リアが滑り出して慌ててカウンター当てた。
年式の古さが原因かシャシー性能はギリギリなのでこいつを使うのなら他のFR,MRを使った方がいい。
4200R コンセプト
日本には3つのMRが存在した時期があると言われる。NSX、ビート、MR2の3つだ。しかしコンセプトモデルで終わってしまったが4つめのMRが存在した。それがこの4200Rである。
非常に安定していてトルクも十分。1250kgと重めだがそれを感じさせない走りをする。
タイムも26秒と良好なタイム。エアロパーツが装着できないがさして問題にならない。
R32スカイラインGT-R VスペックⅡ
言わずと知れた伝説のマシン。4WDの恩恵とアテーサETSの恩恵で安定していて加速もいい。特にコーナーの脱出はすごい。
だがフロントヘビーな重量配分によるアンダーステアに少し苦しむかな。エンジンももう少し高回転のトルクが厚かったらいいタイムが出たかもしれない。
絶対的な速さではなく、堅実に着々と攻めることで勝てる車。
R33スカイラインGT-R Vスペック
伝説のR32型GT-Rの後継車種。後継車種で現実ではニュル北のラップタイムは21秒も縮まっている……のだが、なぜかR32よりも3秒遅い結果に。
フロントヘビーな車体によるアンダーステアが原因か。またリアのダウンフォースをかなりきつくしたのでそれのせいかもしれない。
R34スカイラインGT-R VスペックⅡ Nur
R33の後継車種。なんとR32とどっこいのタイム。
R32やR33よりもハンドリングは少し軽い。そのためかアンダーも少ないが他の車と比べると結構アンダー傾向。
加速はタイトコーナーからの脱出は素早いけど、高速区間ではきつい。特に4速以降がつらい。5速と6速はほぼおまけ状態。
TTクーペ 3.2 クワトロ
アウディのクワトロシステムが搭載されたクーペ。V6エンジンをフロントに内包するため59:41とかなりフロントヘビーだが、強烈なアンダーステアは感じなかった。
まあでもそこまでタイムは伸びなかった。でも使うと目立つと思うよ。PP500部屋って国産車多いしさ、その中にアウディのクーペまじっていたらそりゃ目立つ。
RSC
トヨタのコンセプトカー。RSCはラギットスポーツクーペの略。タイムは30秒を切ったがフロントヘビーによるアンダーステアはかなり不安にさせてくれる。ブレーキタイミングは慎重にしないといけない。
30秒前後ならPP500でSS履いているしちゃんと作られた車なら難しくない。そこからは本当にいい車しかたどり着けない境地だが。
RX-8 タイプS
伝説となった名車RX-7の後継車種。RX-7よりも馬力が下がりおとなしくなった印象。スタイリングも変わってトレッドが広くなった。
タイムはなんとNSX TypeRと1秒差以下というとんでもないタイム。エンジンもシャシーもよくできてる。
エンジンは高回転まで完全にキッチリとはいかないけどGT-Rのようなもたりは無い。ハンドリングも素直でよく完成されたFRのそれだ。
7と違ってNAになったからかアクセルを開けるとリアがとっちらかるようなことはなくなった。
非常に高いポテンシャルだけどFRということがネックかな。ミスをしたらMRのように許容してくれないのがつらい。他のFRよりも限界は高いけど限界超えたときが怖いね。
RX-7 スピリットR タイプA(FD)
うーん、目立ってミスはしていないし走ってる時はすごく楽しくこれはいけるって思ったんだけどなあ。8と同等か1~2秒遅れと感じたけど4秒遅れとは。それでもこのタイムは普通にトップを狙えるんだけどね。レッドゾーン手前で少しトルクが落ち込むのが原因かね。軽量化に重みを置いたからエンジンをあまり高回転化できなかったのが原因かも。
8よりもダウンフォースをきつくはしたけど、こうじゃないとリアがとっちらかって厳しい。うーん、難しいなあ。
十分に速いんだけど腑に落ちない点がいくつかある。セッティングで結構タイム変わると思う。
シルビア spec-Rエアロ(S15)
RX-7と同じ車重、RX-8と同じくらいの馬力、RX-7よりも太いトルク。軽いんだけどフロントヘビーだからやっぱりアンダーステア。フロントが結構抗ってくる。
トップ狙うのは無理。中堅を狙うのがいいかもしれないが、それならもっと適した車があるからなあ。
フェアレディZ(Z34)
シルビアとは違うんだよ!53:47と結構フロントが軽くなったのでハンドリングが軽くなりタイムも22秒となかなかのもの。PP500レースなら十分トップ狙えます。
たまにアンダーでるのでそれだけ注意。
スープラ3.0GTターボA
俗にいうA70スープラ。その3.0リッター版。なぜか2.5リッター版のほうが馬力が高い。60:40というかなりのフロントヘビーのためアンダーステアを警戒していたがかなりステアの反応はいい。抗うことは少なく、逆に脱出でリアがブレークするほうが多かった。
タイムは30秒だが1秒ほどは縮められる。最前線で使うわけにはいかないが中堅を狙うならベストだろう。
中低回転を重視しているためか加速の伸びは悪い。GT-Rほどではないが高速区間では厳しい。
スープラRZ
俗にいうJZA80スープラ。JGTCで宿敵GT-Rを倒した車。A70と同じくフロントヘビーなのにハンドリングが軽い。リアが少しとっちらかるがA70ほどではない。
高回転域で少しトルクが不足するがさほど問題にはならなかった。とにかく気持ちよく走れる車だ。
流石にトップを狙える車ではないが使ってみる価値はある。
スープラSZ-R
JZA80スープラの自然吸気モデル。ターボモデルよりも20kgほど軽く高回転までトルクが確保されているため伸びがいい。その反面、低回転でのトルクは劣るためコーナーの脱出は遅い。RZと変わらず軽いハンドリング。車重も軽いためかなり素直になった。
高速区間でも伸びがいいため安心できる。コーナーの脱出は遅いので注意。
タイムはRZよりもいいがトップを狙えるかどうかはドライバー次第と言ったところ。
セリカ GT-FOUR(ST205)
トヨタのスペシャリティカーのラリーベース仕様。スープラよりも軽く4WDなのだが、スープラと違ってアンダーステア傾向が強い。
ラリーのように思いっきり滑らせてもいいけどタイヤ減るしなあ。
XKクーペ ラグジュアリー
M3クーペのような速さは無いけど腕次第では2位か3位は狙える。安定性が強くステアも軽い。直線での伸びもあるしいい感じだ。
ステア傾向はアンダーでもオーバーでもない微妙なところ。
トップを狙うのは難しいけど使う価値はある。
コルベット コンバーチブル(C3)
全てのコルベットの中で最も素晴らしいというC3コルベット。スティングレイとコンバーチブルがあるが、コンバーチブルは前輪荷重が少なく軽快なハンドリングを手に入れている。
60年代のアメ車とは思えないほどの走りを見せてくれる。タイムを見てもわかるように現代のスポーツカーと張り合えるほどのポテンシャルだ。
弱オーバーステア傾向のためアクセルは慎重に操作しよう。
S2000
リッター125psをNAで絞り出すというとんでもない車。前期型は9000rpmまで回ったのだが後期型のため8500rpmまでしか回らない。
今回は後期型だがチューニングしたので9400rpmまで回る。
小さくて小回りが利いて安定していてハンドリングはすごく軽くてエンジンは一気に高回転までキチッと回る。こいつが前を走っていたらオーバーテイクは困難だろう。
問題点は「え? ここで?」ってところでリアがブレークする。本当に突然ぽーんと滑ってしまう。制御不可能な状態になることはないが落ち着いて運転しよう。
スピラ 4.6 V8
聞いたことのない名前だと思う。俺も初めて知った。メーカーはオウリムモータース。数年前まではプロトモータースだった。なんと韓国車である。
MRでスタイリングは一見すると欧州のスポーツカーに見えるし、スペックもなかなかのものだ。
だが問題点が一つ。アクセルを少しでも開けるとリアがブレークするというピーキーな性格で、まともにコースを一周するだけでもかなり神経を使う。SW20型MR2Ⅰ型なんてかわいく見えるくらいのピーキーさである。
今回はリアウィングを装着しダウンフォースを最大に。軽量化の後にバラストを積んで前へ寄せることで重量配分を改善しリアがブレークしないようにした。だがこれでも下りストレートの先にあるコーナーではリアが流れて行ってしまう。
ハンドリングは軽くエンジン性能も十分。とにかくリアがブレークしないように慎重に運転することを要求される。
アンフィニRX-7タイプR
RX-7の初期モデル。タイムは新型のスピリットRよりも速いがとにかく不安定。ちょっと遅めにブレーキ踏んだらリアが流れるし、アクセル開けたらリアが暴れるし、直線でもフロントが浮く感覚と常時ふらふらと揺れる挙動に悩まされる。コントロールアウトすることも多くMR2よりも挙動はピーキー。
下り勾配でのハードブレーキングはかなり慎重にしないといけない。少し早目にするのがコツ。しかしそうするとインをレイトブレーキングで奪われてオーバーテイクされる。周りから見るとものすごく鮮やかにオーバーテイクしたように見えるので、こいつを見つけたらやってやろう。
フェアレディZ VersionS (Z33)
2000年から途絶えていたフェアレディZの復活で生まれた車。なんとタイムは7分21秒とR34GT-Rよりも速いというとんでもないタイム。Z34よりも速いってどういうこっちゃ。
安定性は高く走りやすい。だけどヘアピンの脱出とかで不用意にアクセル開けるとリアがブレークするので注意。アンダーステアは少なく非常に軽快に走ることができた。
Z4
BMWがM3に変わるニュル24耐久レース車両として用意した車。ニュル24耐ではかなりの強豪車である。タイムは26秒と振るわなかったが安定した走りで十分に速いため戦力にはなる。
弱アンダーステアのため注意したい。
FT-86 Gスポーツコンセプト
86GTのコンセプトカーであるFT-86をチューニングした車。ちゃんと実車が製作されている。
タイムはRX-8を超えるタイムであり、NSX TypeRとの差は1秒を切っている。
全体的に弱オーバーステアだが、稀にフロントがインに入ったかと思うとアンダーが出て抗い始めるという奇妙なアンダーステアの出し方をするため注意が必要。
一番の問題はコンセプトカーであるため市販車限定部屋では使えないこと。
ソアラ430SCV
トヨタのスペシャリティカーであるソアラの最終モデル。可もなく不可もなくといった感じ。走っていて楽しいかは別にして。
とにかくエンジンが回らない。レッドゾーンは7000手前で回り方や音もいいものとは言えない。
こいつを使うならM3クーペをお勧めする。
Z4 M クーペ
やはりBMWはエンジンが素晴らしいなと実感した。とにかく高回転まで気持ちよく回る、それでいてトルクの出方は暴力的でなくおとなしすぎることもなくスムーズにコーナーから脱出させてくれる。それを抑えるシャシーも素晴らしい出来だ。今回計測したFRの中で唯一後方に重心がある。そのためかなりハンドリングは軽快でクイック。
タイムは上位10車に入るタイム。使って損はしない。
タモーラ
TVRのエントリーモデル。エントリーモデルなのだが上位車種のタスカンよりも軽いのが特徴。タスカンとフレームは同じなのでホイールベースなどは同じ。だが見た目から受ける印象は全くと言っていいほど違う。
タイムもかなり速い。エンジンもよく回るし走っていて楽しい車だ。
弱アンダーステアだが気になるほどではない。荷重移動をしっかりしよう。
クリオ ルノースポール V6 24V
見た目は少しスパルタンなハッチバックだが、ミッドシップに押し込まれたのは24バルブのV6DOHCという化け物。ホイールベースとトレッドが同じなんじゃないかと思わせるようなスタイリングは、かの5ターボを思い出させる。5ターボのようなピーキーさはないが、オーバーステア傾向でありコーナーからの脱出でのアクセルコントロールはシビア。
セリカ GT-FOUR RC(ST185)
WRCで宿敵ランチアを倒したマシン。4WD特有のアンダーステアは少なく、ハンドリングも軽快。後継のST205よりも走りやすかった。
高回転でのトラクション不足は否めないが特別遅いというわけでもない。
GT-Rよりもわずかに速いが、30秒の壁をきれない。レースでは下位に沈んでしまうと思われる。
チェイサーX540
チューニングメーカーであるトムスのチューニングカー。よく曲がりよく走りよく止まる車。難点は高回転でトルクが不足するため最高速が伸び悩むところ。高回転ターボをつければ万遍なくトルクを出すことができるのでおすすめ。
タイムは出ないがミスもしにくいので初心者にお勧め。
最後に
全45車でニュルブルクリンクを攻めるうちに私自身もドライビングテクニックをさらに磨くことができた
いつも使う車だけでなくあまり使わない車を使うことで発見できたこともある
このコースは本当に難しい、だがそれゆえに他のコースより何倍も愛されている
これを読んだあなたも、いつも使っている車とは違う車でニュルを攻めてみてはいかがだろうか
そしてニュルブルクリンク、この偉大なコースに対しての尊敬の念を持っておいてほしい
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